『ゴーマニズム宣言』シリーズなどで知られる漫画家の小林よしのりが29日、自身のブログで芦田愛菜主演ドラマ『明日、ママがいない』(日本テレビ系)を絶賛した。
第1~2話を見た小林は、「とんでもなく面白い!」と絶賛。「子供を捨てる親に対する激しい憤りが子供目線で描かれていて、わしも怒りに震えた。日頃から、子供を捨てたり、虐待したりする無責任な親の事件を目にするたびに、ムカムカしてたのだが、翌日になるとすぐ忘れる。この番組は社会を含む無責任な大人への怒りを思い出させてくれて、とてもよく出来ている」とし、「こんな面白い番組のスポンサーを降りるなんてバカじゃないのか!」と一喝した。
また、抗議した団体や関係者に対し、「心配するのはわかるが、神経質になり過ぎじゃないかな? 世の中、美談だけを強調すればいいってもんじゃない。子供を捨てなければならない親の苦悩もあるし、そんな残酷を表出させた社会や政治の罪もある。だが、捨てられた子供は、そういう大人たちすべてを告発する権利がある。捨てた親も、捨てさせた社会や政治も、やはり倫理的には責められなければならないのだ」と小林節を展開。ブログの最後には、「関係者は挫けるな! わしは最後まで見るぞ!」とエールを送っている。
このように、ブログに同ドラマに対する意見を綴る著名人は少なくない。
元フジテレビアナウンサーの長谷川豊は25日、「僕はスタッフの取材不足があるとは思うし、公共の電波放送である以上、流しといて『見なきゃいいだろ』はさすがに乱暴な意見」などと綴っている。
また、作家の新堂冬樹は27日、「ただ、ひとつだけ言えることは、どんなテーマを取り扱うにしろ、中途半端な気持ちではなく真摯に向き合うこと・・・そのテーマを世に出すことで傷つくかもしれない人達のことを心に留めながら。そして、不幸にも、誰かを傷つけてしまった場合は、しっかり話し合い互いが理解しあえるように努力するべき」としている。
一方、自民党衆議院議員の大久保三代も28日、「子ども達が置かれた苦境とそれでも逞しく生きる姿を通じた問題提起が期待できる同ドラマ。かっこいいじゃないか!」と称賛。「次回、厚生労働委員会で質問があたったらファミリーホームの予算確保を訴えますぞ!」と、ドラマに突き動かされたことを明かした。
テレビ史に残る大騒動となっているこの問題。日本テレビ側は「3、4、5話を見ていけば、制作の意図が分かっていただけると思う」(制作局長・佐野讓顯氏)と理解を求めているが、果たして小林のいうとおり、CMを見合わせているスポンサーは「バカ」なのだろうか?
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